脱炭素化とディスポーザーの関係性
目次
脱炭素化(カーボンニュートラル)と世界目標
脱炭素化(カーボンニュートラル)とは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。
日本の気候変動において下のグラフのように、年々気温の上昇がみられます。

これは、日本だけでなく世界に影響を及ぼすことを意味しています。従来以上に生活の質が上がり、温室効果ガスを使用し続けた場合はさらなる気温上昇の要因になりかねません。
そこで、2015年にパリ協定が採択され、世界共通の長期目標として、
世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて
2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること(2℃目標)
今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成すること
環境省/脱酸素ポータルより引用 https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/
この実現に向けて、世界が取組を進めており、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げています。
この目標に向けて、各個人・企業・団体・国が一体となって様々な企画を挙げています。
分野においても、ファッション、家具、電力供給方法、プラスチック削減、レジ袋有料化、等が行われてきました。
ディスポーザーをつけると脱酸素化になるのか
本題に入りますが、では、低炭素社会においてディスポーザーはどんな一体どんな役割をするのでしょうか。
その前に、ディスポ―ザ―が何かよくわからない方はコチラの記事も見てみてください
実は、ディスポーザー排水が下水道設備に影響を与えない事は、国土交通省の社会実験データですでに立証されています。(でないと、新築高級マンションにディスポ―ザ―設置数は増えませんよね)
ディスポーザーで生ごみを粉砕処理し、下水処理場で処理することで、生ごみは再生可能エネルギーなどの一部となっていきます。
下水処理場で発生した汚泥から、可燃成分のガスなどを取り出し、発電することもできます。

メタンガス、それ以外のゴミは、肥料として土にかえり、緑を育て、虫や動物、作物を育て、綺麗な空気を作ります。
日本にはほとんどの地域に下水道施設がありますが、処理施設で汚泥が分類される前の段階で、ディスポーザーは活躍します。
国土交通省で実験を繰り返し、認められた立派な家電なのです。
何故ディスポーザーはあまり認知されていないのか
ではなぜあまり知られていないのでしょうか。
自治体が導入に向けた活動を行っても、その周りの人たちだけに広まってしまうのです。都内では、新築マンション2棟に、1棟はディスポ―ザ―が付いています。
『ディスポーザー付きマンション』と検索したらゴロゴロと出てきます。
戸建てに住む住民は、リフォームや新築時、各自治体に不安になってつけていいのか聞くと、『わからない』といった回答がほとんどです。法律で禁止されていないからです。
何故ディスポーザーが普及する地域としない地域があるのか
それは別の記事や、他の方も書いているように、国土交通省で認可されているものが、『市区町村の決まりがあるなら任せる』といって、
市区町村は『ディスポーザーが何かわからない』といっているからなのです。
理解のある国民が市区町村にディスポ―ザ―をつけていいか聞くと、『わからない』だとか、『なるべく自粛』だとか言われます。
実際市区町村の言い分を例に挙げてみてみます。
横浜市のWEBサイトでは、「単体での設置はしないようお願いしています。」とあります。
岐阜市のWEBサイトでは、「下水道を使用される方は、家事用に限って、直接投入型ディスポーザーを設置・使用することができます。」とあります。
農林水産省では、農業集落排水施設の付加価値を高め、生活環境の向上に向けて啓発資料をPRしています。
https://www.maff.go.jp/j/nousin/sekkei/nn/n_nouson/syuhai/attach/pdf/disposer-4.pdf
それでもやはりディスポーザーの導入が認められ、汚泥が極端に増えた検証結果が出ない限り、各スタート地点や普及速度は違いますが、その自治体の活動内容や理解の仕方によって今後普及していくことは間違いなさそうです。
自治体の皆さんにしてほしいこと
SDGsやカーボンニュートラルといった言葉も、もはやCMでも放映されていますが、
普及が広まった自治体の主な共通点は、自治体がディスポ―ザ―に対して理解しようとしているということです。
様々な自治体から電話で法律上の確認をされたり、アドバイスや、導入に向けた社会実験についてのご相談をいただいていますが、結局、法律で禁止されていなく、政治や法律・ルールに癒着が強い日本では、各自治体で、啓発資料や呼びかけを続けることが大事だと考えています。
推奨されてすぐ取入れ、なんて人はあまりいないわけですから、せめてわからないものに対して制限をやめて、環境への取り組みとして、ディスポ―ザ―の本当の役割を理解して、活動して欲しいと思います。
まとめ
東京都では『排水処理装置のない「単体ディスポーザ」は、設置できません』『届け出してください』
と書かれていますが、東京都で戸建てにディスポ―ザ―設置している方も、届け出していない方も、ごまんといます。
だからといって、自治体が人様の家の中の専有部まで口だしすることはできません。
単体でなく処理槽を設置した場合は諸費用で100万近くかかります。私たちが「自治体なんて無視して単体で設置していいよ」なんていいません。
お客様や自治会の理解の仕方もありますが、「どうしてもディスポ―ザ―をつけてみたい」「アメリカみたいに手軽に自分でとりつけしてみたい」「誰かに聞いて欲しい」「相談して決めたい」等、
ディスポ―ザ―に関心のある方のサポートができたら嬉しいです。
カーボンニュートラルに向けた様々な施策がありますが、近年日本以外も気候変動や温暖化については注目されています。
便利になった世の中ですが、自然・海・山・空気に目を向けると、一番ご家庭で出来ることが『ごみ問題』なのかなと感じています。
『生ごみ』を減らすことは『生ごみ』の焼却に使うエネルギーを減らすこと=炭素を減らすことができます。
処理施設における汚泥の水質問題もクリア。法律もクリア。(市販にも販売されています)電気使用量は年間120円程度。水代はかからない(洗い物しながら)。・・・・
もう、否定のしようがありません。『一度使用したら手離せない』のです。
以上最後までご愛読ありがとうございました。
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